技術
治具づくりで加工を安定させる
同じ部品を何度も作るなら、治具の有無が仕上がりと段取り時間を大きく左右します。
2026-10-17
治具が効くのは繰り返しの場面
治具とは、材料や部品を決まった位置に固定するための補助具です。レーザー加工は材料をテーブルに置くだけでも加工できますが、同じ形を何度も作る場合、置き方のわずかなズレが積み重なって不良や手直しにつながります。
とくに効果が出やすいのは、小物を並べて切る作業と、組み立てた状態を保ったまま行う溶接です。人の目と手で毎回位置を合わせていた作業が、材料を当てて置くだけの作業に変わります。結果として、経験の浅い担当者でも同じ品質を出しやすくなり、教育の負担も軽くなります。
切断と溶接では考え方が違う
- 切断用は、材料の浮き上がりと反りを抑え、切り終わった部品が落ちないようにする
- 切断用は、スパッタや粉じんの逃げ道をふさがない形にする
- 溶接用は、部材同士のすき間を一定に保つことを最優先にする
- 溶接用は、熱で治具自体が変形しないよう材質と接触面積を考える
レーザー溶接は入熱が比較的小さい方式ですが、それでも治具は熱を受けます。当て金の材質や当たり方を工夫すると、ワークの温度上昇を抑えられる場合があります。考え方はレーザー溶接のソリューションもあわせてご覧ください。
手づくり治具で失敗しないために
- まず現物合わせの簡易治具を作り、実際に加工して確かめる
- 合わせにくかった箇所、手が入らなかった箇所を書き出す
- 位置決めは点や線で受け、面で押さえすぎない形に直す
- 固定位置をケガキや刻印で残し、誰が組んでも同じになるようにする
最初から作り込まないことがコツです。試し加工の段階で治具の当たり方まで確認しておくと、量産に入ってからの手戻りが減ります。テストカット・試加工のガイドも参考になります。
治具は資産として管理する
治具は作った人しか使い方が分からなくなりがちです。品番や図番と治具をひも付けて保管場所を決め、ワークの向き、締め付けの順番、注意点を一枚にまとめておくと、担当者が替わっても同じ手順で再現できます。
また、製品図面が改訂されたのに治具が古いまま、という取り違えは実際に起こります。図面の改訂と治具の版をそろえて管理し、使わなくなった治具は現場から下げるところまで決めておくと安全です。
よくある質問
治具は自社で作るべきですか、外注すべきですか
簡易治具は現場で作った方が早く、改良も進みます。精度が求められるものや長く繰り返し使うものは、図面化して外部に依頼した方が結果的に安定します。まずは手づくりで要件を固め、必要に応じて本作りへ移行する流れが現実的です。
治具を使えば加工条件は変えなくてよいですか
固定方法が変わると放熱や材料の浮きも変わるため、条件の見直しが必要になることがあります。治具を作り替えたら少量で試し加工を行い、切断面や溶接部を確認してから量産に入ってください。
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2026-10-17 / カテゴリ: 技術 / サンマックスレーザー株式会社(製品は国内で最終組立・検査・調整しています)