経営

段取り替え時間を短くする工夫

多品種少量の現場では、加工時間より段取り時間のほうが長いことも珍しくありません。短縮の考え方を整理します。

2026-11-09

段取り替えの中身を分解する

「段取りに時間がかかる」と一言で言っても、中身はさまざまです。材料の搬入と固定、ノズルや保護ガラスの交換、加工プログラムの呼び出し、条件の設定、試し切りと寸法確認、前の仕事の残材と製品の片付け。まずは一回の段取り替えで何に何分かかっているかを、ストップウォッチで測ってみてください。

測ってみると、機械を操作している時間より、「探す」「取りに行く」「確認を待つ」といった時間のほうが長いことがよくあります。

測定は特別な道具がなくても始められます。作業者に負担をかけないよう、まずは数回分を記録し、合計時間と内訳を紙一枚にまとめて現場で共有してください。「どこに時間がかかっているか」を全員が同じ数字で見られるだけで、改善の提案が出やすくなります。

内段取りと外段取りに分ける

段取り作業は、機械を止めないとできない内段取りと、機械が動いている間にできる外段取りに分けられます。短縮の基本は、内段取りをできるだけ外段取りに移すことです。

作業内段取り(停止中)外段取りに移す工夫
材料準備搬入・位置決め次の材料を近くに仮置き、サイズ確認を済ませる
プログラム呼び出し・原点設定加工中に次のデータを確認、ネスティングを済ませる
消耗品交換作業交換部品を清掃済みの状態で手元に用意
片付け残材・製品の搬出搬出用の台車・箱を事前に配置

現場でできる改善の例

  • ノズル・保護ガラス・工具を加工機のすぐ横に定位置化する
  • よく使う条件・プログラムをお気に入り登録し、探す時間をなくす
  • 同じ板厚・材質の仕事をまとめて加工する順番に組み替える
  • 試し切りの形状と確認手順を標準化し、判断の迷いを減らす
  • 段取り手順をチェックリストにして、誰がやっても同じ時間で終わるようにする
自動パレット交換や材料の自動供給は内段取りを大きく減らす手段ですが、設備投資を伴います。まずは人の動きと配置の見直しから始め、効果を測ってから次の投資を考えるのが堅実です。

改善は一度やって終わりではありません。段取り時間を月に一度でも測り直し、増えていれば原因を探す。この繰り返しが、現場の段取り力を少しずつ底上げしていきます。

条件の標準化が土台になる

段取り替えのたびに条件を探したり、試し切りを何度もやり直したりしているなら、根本の原因は条件が標準化されていないことかもしれません。板厚・材質ごとの条件表を整え、補正値や注意点も一緒に記録しておくと、段取りの大半が「表を見て設定するだけ」になります。

具体的な進め方は加工条件の標準化と記録のすすめ、板金分野での活用は板金加工の事例ページをご覧ください。

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よくある質問

段取り替えの目標時間はどのくらいですか?
現場の製品構成によるため一律の目安はありません。まず現状を測り、内段取りを外段取りに移すことで、どこまで減らせるかを確認してください。
自動化設備を入れないと短縮できませんか?
定位置化・事前準備・条件表の整備だけでも大きく変わる現場が多いです。設備投資はその後に検討するのが堅実です。

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2026-11-09 / カテゴリ: 経営 / サンマックスレーザー株式会社(製品は国内で最終組立・検査・調整しています)